自分のお墓なら永代供養もあり?なし?
社会の核家族化や高齢化・少子化などにより、人々の宗教観やお墓に対するニーズも変わってきました。特に伝統的な一般のお墓と比べて、維持管理する負担が軽くなるという理由から、永代供養タイプのお墓を選ぶ人が増えつつあります。そこで、これから永代供養墓を考えている人の有無や、その理由などについてアンケートを取ってみました。
【質問】
自分のお墓として永代供養を考えたことはありますか?
【回答数】
●ない:60
●ある:40
永代供養?まだまだお墓を考えるには早すぎる!?
アンケートでは、自分のお墓として永代供養を考えたことがない人が、半数以上の多数を占めました。
・まだ死んだ時のことを考える歳でもないのでお墓の事とかは何も考えていない(20代/女性/正社員)
・そもそも自分のお墓や死について深く考えたことがなかったので。(30代/女性/派遣社員)
・そもそもお墓にはいって子孫にお参りしてもらいたいと思わないから。(20代/女性/正社員)
・費用が嵩むだろうし死者にそこまでお金をかけるべきなのかと思った(20代/男性/無職)
・お墓は子供や孫、曾孫と受け継がれてほしいです。お墓があることで、家族の絆ができることもあるので。(30代/女性/パート・アルバイト)
このアンケート理由で最も目についた傾向が、お墓や死についてあまり考えていない方がとても多い点でした。そのためこの選択肢の人は、全般的に年齢層も低い傾向にありました。また永代供養についての知識不足から、費用の点などで誤解している方も見受けられました。もちろんお墓に対する伝統的な価値観から、これまでのようにオーソドックスなタイプのお墓を希望する方もいます。いずれにしても「ない」を選んだ多くの人は、まだ自分のお墓のタイプを選ぶだけの具体的イメージもないがゆえに、永代供養どころかお墓自体にあまり興味がないようです。
残された遺族にはお墓のことで負担をかけたくない!
アンケート結果では「いる」と答えた人は半数以下で、次点でした。
・遺族に自分の墓の管理などで、労力や費用などの負担をあまりかけたくないからです。(40代/男性/正社員)
・残した子どもにお墓の管理が負担になるのが嫌だと思うから、こだわりも特にないから(40代/女性/正社員)
・独身なので、将来お墓を守ってくれる人はいないかもしれないから。(40代/女性/パート・アルバイト)
・永代供養をするのも大切だと考え始めました。色々な人に負担をかけない為にもいいです。(20代/女性/学生)
アンケートの回答理由では、自分のお墓の維持管理のために、遺族や他人に負担をかけたくない意向の方が多く目立ちました。宗教観の変化はもとより、子どものいない単身者や経済的事情などの現実的な理由から、永代供養を望んでいることが伺えます。特にお墓の維持管理については人間関係のうえで、残された人に負担をかけたくないという意志を多くの人が抱えている印象でした。また現実的にお墓を守る親族や知人がいないために、永代供養を選択するという人も見られました。いずれにしても経済的事情以上に、人的な要因が複雑に絡んでいるようです。
これからは永代供養墓の時代がやって来る!
永代供養墓は合葬墓スタイルの納骨施設へ。納骨施設とは合同で納骨するタイプのお墓です。通常のお墓より諸経費を低く抑えられると同時に、施設運営者により半永久的に管理してもらえるなどのメリットがあります。少子高齢化や核家族化、単身世帯の増加などで、永代供養墓のニーズは高まりを見せています。ただしアンケート結果では、望まない方が多数を占めました。低い年齢層に集中していることから、お墓自体への関心が低いことが要因と思われます。しかし、いずれは自分のお墓について考える時期が来ます。その頃には、今以上に永代供養墓を選択する方も増えていることでしょう。
■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2017年06月28日~2017年07月12日
■有効回答数:100サンプル